バイリンガルで聴覚障害と発達障害

5歳で感音性難聴が分かったバイリンガルハーフの息子、難聴学校に入学。 その後、発達障害(自閉症)の診断も出ました。 親としての備忘録、息子の成長の記録、欧州で暮らしているので日本とは言語も環境も異なりますが情報共有としてブログを始めました。

タグ:文法

2週間後の6月22日に、夫と二人で息子の言語テストの結果を聞きに行きました。 息子の聴覚関連は、なるべく二人で出向くようにしています。 

テストの結果は、かなり枚数があり、細かく書かれています。

まずは、今ではおなじみになった聴覚の表。 真ん中に横たわっている「バナナ」のような形をした色の濃い部分が、言語の音が聞き取れる範囲となります。 

 

oto

それを息子のオージオグラム(聴覚測定)と比べると、真ん中あたりから聞こえてないことになり、息子は飛ばしてしまう音が多い。

やはり聞こえていないので、きちんと発音ができていません。

それと、息子は文法的にかなりの問題があります。 例えば、ネコとネズミがいる絵を見せて、先生が ”There is a mouse and…” と言えば息子は ”a cat”と言わなければならないところ、ただ単に ”cat” とだけ言い、冠詞を抜かしていました。

現地語にも英語と同じように単語には冠詞がつき複数形があり、またそれらが英語より複雑に変化するのですが、理解できていない。

難聴で聞こえが悪いと、人が話す文章を聞いていても重要な単語だけを拾い、内容は理解できていても、文法的なルール分かっていないことが多いそう 。 単語の前や語尾につく細かな変化は特に聞こえにくく、また意味は分かるので、気にしないんですね。 通常に聞こえる子たちは、言葉を覚えるうえで自然と文法も習得していくのに、難聴児はできない場合が多い。

でも、冠詞や単数•複数形の変化は、外国人である私にとっても難しく、間違えたり飛ばしたりするので、分かるなぁ(笑)。

M先生が私に「日本語ではどう?」と聞いたので、日本語には冠詞や単数•複数形はないのだが、数を数えるとき、棒なら1本、お皿なら1枚というように対象により数え方が違ってくる。 しかし息子はそれが理解できず、めちゃくちゃに使うと説明しました。

例えば「猫が2本いるよ」「今日はエリックが二つともいた」というように。エリックという同じ名前の子がクラスに二人いるのですが、「二人」って言えず、2本とか二つと言ったりします。

「ある、いる」「あげる、もらう」の使い方も、よく間違えてる。 やはり文法的な問題は、日本語でも現れています。

あと現地語も日本語も、過去形ができていないですね。 

しかし、このような文法は、私も現地語を喋っているとめちゃくちゃになってくるので、私も問題ありです(笑)。 息子もまだ言語を習得している途中。 私が外国語を習う時と同じ間違いをし、同じ苦労をしているのかもしれません。 

話したいことがいろいろあり、焦って喋ると吃ったり不明瞭になったりするのも、私と同じ(苦笑)。

さて、テスト結果(問題と対策)が出たとこで、息子担当の言語聴覚士を誰にするかとの話しとなりました。

M先生の方で、病院に所属する言語聴覚士を紹介することもできるが、支援機関のSさんとMさんの方で、既に一人の言語聴覚士を息子の担当にと準備している。 その人だったら都合が付き次第すぐに始められるが、こっちで今から紹介するとなると、順番待ちとなるので、ちょっと時間がかかるかも、とのこと。

私たちは、誰が良いとかまったく分からないので、いま進められている方に任すことにし、M先生がその方にテスト結果を送付することになりました。 

それからM先生は「経過途中の検査は、また私が受け持ちましょう。 一度私が担当しているので、私がテストをした方がいいわね」と言ってくださり、1年後の小学校入学までに年齢に見合う言語能力を身につけさせたいという要望を「目標を設定するのは良いこと。 私もいつも、そうしているの。 その目標をクリアできるようにしましょう」と前向きに語ってくれました。

夫はM先生のことを、丁寧に説明してくれ分かりやすかったと言い、私は「言語聴覚士という職業からかな」と思いました。 さらに夫は「ここで今まで会った人たちは良い人たちばかり、最終診断をしたあの医師を抜かして。」その医者に、私は会わなかったのですが、かなり厳しいもの言いをする人で、泣き叫び手を付けられない息子に対しても容赦なかったので、根に持っているよう。 その医者には、今後会うことがあるのかな?

今度は息子担当の言語聴覚士さんという、また新しい出会いがありますが、夏が終わってからになりそうです。

(余談:この日は久しぶりに夫と二人だけでの外出で、丁度お昼時だったので評判のレストランで食事でもしようかと思ったのですが、生憎の天気で土砂降りで夫は風邪気味。 さっさと帰ることにしましたが、その後夫は風邪を拗らせ数日仕事を休むことに。)
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L先生から紹介を受けた言語聴覚士から、すぐに受診日案内の手紙が届き、6月5日(金)に来てくださいとのこと。 場所は、聴覚測定と同じ病棟。 

ここは大規模な国営大学病院で、受付は耳鼻咽喉科でするのですが、聴覚関連は別の建物の Hearing and Speaking 科に行きます。 ここでは、Audiology (聴覚学)の先生(L先生ですね)、エンジニア(補聴器関連かな)、言語聴覚士、医師(一度しかお会いしたこのない最終診断した先生)といった4つのスペシャリストによるチームにより難聴の人たちの治療にあたっているようです。

今回は私が一人で息子を連れて行きました。 初めてお会いする言語聴覚士のM先生は、中年の闊達で若々しい女性。 (今のところ、ここでは女性の先生にしかお会いしていません。)

まず最初は、私も含めた3人でカードゲーム。 (これはテストには直接関係ないようだったが、リラックスし親近感を深めるため?)

それから先生が息子に対してテストを始めました。 発音及び文法理解についても診るとのこと。

1ページに4つの似たようで微妙に異なるイラストがあり、先生の説明に当てはまる絵を息子は指差していきます。 「男の子は、犬よりも早くは知っています」「箱の中に黄色いボールが入っています」というような文章で、名詞、動詞、形容詞、前置詞が理解できているか判断するようです。

だんだんと説明文も難しく複雑になってきて、「おばさんは象の後ろにいるだけでなく、象を手で押しています」というような、英語でいうなら not only but also といった複雑な構文になると、横で見て聞いている私の方が「え、ええーと、どれだ?」と戸惑ってきます(笑)。 息子の方も、間違った絵を指す回数が多くなってきます。

分厚い本が一冊終わり、もう一冊。 今度のテストは、1ページにひとつの絵があり、その絵の状況を息子が説明するというもの。 例えば、海で子供達が遊んで砂浜では女の人が屋台でアイスクリームを買っている絵。 先生が「海辺でトムとジェリーが遊んでいるね。 リンダは、、、 何しているの?」と聞けば、息子は「アイスクリームを買っている」と答えるべきなのですが、「アイスクリームをあげる」と言っていました。。。 まさに、このような文を言うことができないんですよ、息子は。

サルが風船を膨らませている絵は「ボールが顔にバンバン」とか言っているし。

確かに、こういうテストの絵って、何故かヘタクソ的なイラストが多いし、顔に風船をあて目を固くつむっているサルの顔を見て、「ボールが顔にぶつかって痛がっている」ように見えなくもないのですが。 でも、言葉できちんと説明できず、擬音を使ってすませる傾向も息子にはありますね。

間違っていた場合、先生が正しい言い方をします。 全てのテストが終了した後、もう一度間違っていたページに戻り、同じことを聞き、今度は息子が正しく言えるかも確認。 (やはり同じ間違いをしていました。)

二つのテストが終わり、先生は息子を部屋にあるおもちゃで遊ばせて、今度は私に質問。 息子の状況等を話し合い、もう1回テストをするとのことで次の日程を決めました。

で、2回目のテストは夫が可能の日にちで、すぐに週明けの月曜日6月8日となり、今度は夫が連れて行きました。

今度は単語のテストを主にしたそう。 息子、語彙はけっこう持っていて、8歳児並みのボキャブラリーがあるそう。 やはり4択のテストで、だんだん難しくなっていくため、最後の方は、息子は当てずっぽう指差していたけど、それが全部まぐれ当たりだったそうですが。

発音の方は、側で聞いていた夫が頭を抱えたくなることが多かったとか。

この2回に渡るテストの結果を見て、今後どのような言語療法を息子にしていくか話し合うため、2週間後に親だけで再度訪問となりました。

M先生は、ボキャブラリーは多いし、今から補聴器を付けての言語訓練をしていけば、1年後の小学校入学時には言語面の問題ないでしょうとポジティヴな見解とのことでした。
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