バイリンガルで聴覚障害と発達障害

5歳で感音性難聴が分かったバイリンガルハーフの息子、難聴学校に入学。 その後、発達障害(自閉症)の診断も出ました。 親としての備忘録、息子の成長の記録、欧州で暮らしているので日本とは言語も環境も異なりますが情報共有としてブログを始めました。

タグ:感音性難聴

補聴器を装着し始めた第一目、朝、台所の戸棚をキィーと開けたら、息子が「ここ音がするよぉ」とおかしそうに笑っているので、目を剥いた私。

台所の戸棚の扉は、息子が小さい時ぶる下がって遊んでいたので、蝶番がおかしくなり、開け閉めするときキィーキィー音がするのです。

そのキィーキィーする音、今まで聞こえていなかったんだ! 初めて聞いた音なんだ! 今まで、ずぅーとキィーキィー鳴っていたのに。

コーンフレークを取り出しボールに盛ると、袋やコーンフレークがカサカサ立てる音に「これも音がする」と笑っている息子。

これも、今まで聞こえていなかったんだ!

高周波にあげられる音に、木の葉がカサカサする音、鳥のさえずりがあります。

夫の祖母が歳を取り耳が遠くなったとき、「最近、あの鳥は鳴かないねぇ」「何言っているの、おばあちゃん? 今鳴いているよ!」ということがあったとか。 歳を取って耳が悪くなる場合も感音性であることが多く、鳥のさえずりが聞こえなくなるらしいです。

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息子は、今まで鳥の鳴き声を聞いたことがなかったんですね。 コオロギなどの虫が鳴く音も聞こえないそうです。

電子レンジのまわる音、炊飯器が奏でる音などの電子音にも反応。 ホットケーキを作るのに泡立て器をカシャカシャしていたら、それもうるさいと。 ジャムの瓶とスプーンがカチャカチャ音を立てていたらびっくり。 特に台所はうるさいようです。

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息子は、言葉が遅めだったけれど異常に遅いというわけではなく、喋り方や発音がちょっとおかしいけれど吃音というわけでもない。 名前を呼ばれれば振り返り、受け答えはきちんとするし、長い会話は噛み合ないけれど、それはまだ子供だからと思っていて、まさか耳が聞こえていないとは思いませんでした。

私たち親にしても、難聴には音そのものが聞こえにくい「伝音性難聴」と、耳の中の神経に異常があり高音(低音)といった音が聞こえない「感音性難聴」という種類があるとは、まったく知りませんでした。

うちの息子は、「感音性難聴」で、高周波の音がほとんど聞こえていない。

と、聴力検査をして分かったのです。

高周波が聞こえないとは、どういうことか。

これは英語やヨーロッパ言語での例えなのですが、fsth、といった子音が聞こえない。 kt、も聞こえにくい。

それを知って、納得。 うちの息子に当てはまっています。 うちの息子は、の発音ができない。 

London bridge falling down 〜 my fair lady♪ と歌うとき、「フォーリンダウン」が「コーリンダウン」になっているのです。 「フォーリンダウンだよ」とフォーを強めて教えると、フォーリンダウンと言えたりしますが、また歌っているとコーリンダウンになっている。 もちろん、my fair lady の部分もめちゃくちゃ。 

これって、f などの発音が聞こえてないからなんですね。

High Five! も「ハンパーイ」みたいな発音になっている。 最初、「バンザーイ」と言いたいのか?と思っていました。 その他の、の発音、全然できません。 でも、正せばその場は言えるのですが。

母音は、比較的聞くのに問題ないとのこと。 

そのためか、日本語は現地語ほど、発音がおかしくありません。 なので、日本語の方がよくできる、と言われてしまうほど。 でも、私からすると、息子の日本語の発音や喋り方は、やはり、おかしい。 どこか音が漏れるような、明瞭さがない。 

息子の場合、一部の音が聞こえていないので、発音がおかしく、話しの内容も理解できていないと分かったのですが、「感音性難聴」の知識がないと、まったく理解できないことでした。

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息子の聴覚は、横線が真ん中あたりでガクッと下がります。 上の図の右側の音は、ほとんど聞こえていない状態。
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我が息子は、どこか他の子たちとは違うよう。 言葉が遅めだし、話し方や発音もなんだかちょっとヘン。 人の話を理解していない面もある。 でも、きちんと聴こえているようだし、一応コミュニケーションのうえでは問題はない。 でも、やっぱりおかしい。

最初に疑ったのは、発達障害。 親族にアスペルガー症候群がいるので、 遺伝でアスペルガーであるに違いないと思っていました。 

3歳までは社交的ではなく、他の子供達と好んで遊ぶ様子はなかったし。 しかし、その後はやたら人懐っこく誰彼と遊びたがるのが、知らない子ばかりでなく、中高生や大人に対しても同じ態度で近寄って行く。 かと思うと、全然会話が成り立たず、やはりコミュニケーションに問題があるよう。

集中力に欠けるのも、問題。

日本でいうなら保健所的な、予防接種や小学校入学までの心身の発達を定期的に診てくれる子供ケアセンターの担当者には何度も、検査の度にそれ以外のときにも相談したけれど、「別に他の子と違うとは思わない」「この子は正常よ」「発音や喋り方? おかしくないわよ」「男の子は言葉の発達が遅いもの「成長と共に変化があるから、今の段階では分からない」と、何の説明もなく、ただこちらの説明を打ち消すだけ。

保育園にも発達障害ではないかと随時相談したが、明確な症状は見られないので首を傾げるだけ。 

5歳になり、 ようやく例の担当者から臨床心理学士を紹介してもらえ、数回、1回は子供を交えて会うことができたけれど、、、 その臨床心理学士も「アスペルガーじゃないようだけど」。 (なんだか、人の話が分かっているのかいないのか、その人こそ心理学士に会う必要があるんじゃないか、と思っちゃうような方だったけど。)

何が我が子の問題なのか、その最初の原因の部分が分からないので具体的な解決方法が見つからない。 それが一番苦しく辛い。

それが、ついに、原因が分かった! なんと感音性の難聴だったのです。 多分、生まれつき。 それは、親である私たちにも、週5日間息子と過ごしている保育園の先生たちにも、祖父母にも、まったく思いがけない、考えたこともない、青天の霹靂 なことでした。

あ、青天の霹靂ではないな。 理由が分かり、今まで灰色の空だったのが、青く明るくなった気分でした。 ようやく青空が見えたのです。

 難聴とはどういうことか、私も分かっていないので、記録と共にブログに綴っていきたいと思います。
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