バイリンガルで聴覚障害と発達障害

5歳で感音性難聴が分かったバイリンガルハーフの息子、難聴学校に入学。 その後、発達障害(自閉症)の診断も出ました。 親としての備忘録、息子の成長の記録、欧州で暮らしているので日本とは言語も環境も異なりますが情報共有としてブログを始めました。

カテゴリ:言語聴覚療法 > C先生

11月5日(木)、言語聴覚士さんに連れて行きました。
(ここのとこ鼻をグズグズいわせていた息子、この日の午後から熱が出始めたので、金曜も保育園を休ませ、念のため月曜も休ませ、5連休になってしまいました。 大した熱じゃないので昼間は元気だし、でも夜になると熱が上がって何度も起きるしで、親がグッタリ。)

いつもの如く、ボードゲームです。 今回は400枚の質問カードがあるゲーム。 カードの質問(絵と共に「この色は何色でしょう?」「仲間はずれはどれでしょう?」「ここにあるりんごから二つとったら、いくつ残るでしょう?」といったことが書いてある)に答えるだけのことです。

相変わらず、途中でやる気をなくしていく息子と私(笑)。  切りが良いところで切り上げ、このゲームは借りて行くことにしましたが、カードが薄いのでパウチしなくてはいけないので、郵送しますと、C先生。 

後日、丁寧に1枚1枚パウチし、A4の封筒に平に収まるよう、カードは均等に8等分され、しかも一つ一つの山札がサランラップでぐるぐるに巻かれ、厚紙に並べられ、2枚の厚紙で挟まれた状態で、その厚紙もサランラップでぐるぐるに巻かれた状態で届きました。 サランラップをほどくのに時間がかかりました。。。 C先生、マメな方なんでしょうかね。

この日、さっさとゲームを切り上げたかったのは、私に疑問質問があったからでもあります。 

質問1  難聴児にとって外国語を習うのは難しいことですか?
質問2 息子のように「感音性難聴」で高音域が聞こえない子にとって、英語を習うのは難しいことですか?
 質問3 英語学習は今すぐ始めるべきですか?

C先生の答えは、質問1に関しては「そんなことはありません」でした。

質問2と3に関しては、次回に書きますね。

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さて、10月12日の5回目の言語聴覚療法は夫が連れて行きました。 夫にとっては2回目。 どうだった?と聞くと、「とっても良かったよ!」

ええっ〜、私が散々このC先生は問題だ、替えてもらおうと言った後で、、、  

今回もゲームをしたのですが、ちょっとアドバンスになり、韻を踏んだ文章を言うようにしたり、ゲーム自体がおもしろかったらしく息子も夢中になっていたそう。 そのゲームが気に入ったようなので借りて来て、うちに帰ると早速私とやりたがりました。

他には、来年の秋に息子は小学校にあがるわけですが、難聴児用の学校(学級)に入れようか、入れるとしたらどこの学校がいいのか悩んでいて、エクスパートであるC先生に聞いてみたわけです。 すると、いろいろ裏事情など、有益なことを教えてくれ、サポートチームで学校教育担当のMさんを交えての面談を2週間後にすることを提案。 (つまり、言語聴覚士+サポートチーム+私たち親で。) 早速Mさんに時間があるか聞いてみようとしたけれどミーティング中だったので、後で連絡を貰うことに。

C先生によると、私たちが住む地域にある難聴児用の学級(公立)はあまり良くない、遠くにある難聴の特別学校(公立)は素晴らしいから、そっちの方が良い。 遠くの(別の地域にある)特別学校に通う児童にはタクシーが無料で派遣されるが、それは住んでいる地方自治体が負担することになり、自治体はお金を出したくないから渋り、そこの学校に行かせることを拒否するとのこと。

実際、私たちが住む自治体からその特別学校に通う生徒が一人いるけど、それを認めさせるために自治体との闘いなんだそう。 (難聴児の支援団体は、その話し合いのサポートもする。)  でも来年は、もう一人そっちの特別学校に行きたがっている生徒がいて、うちの息子も含めると3人になるから、タクシー代も割り勘になるし、皆で力を合わせてどうにかしようという話し。

そのとき、私は、さすがC先生、素晴らしい。 やはりこの先生で良かったのか、と思いましたが、、、

翌日、サポートチームのMさんから連絡があり、提案された日には予定があるので面談は無理と、学校については「問題は、タクシー代だけのことじゃないのよ」。

どうやらC先生、支援施設で働く人たちから色々な事情を聞いているが、実際にご自分が親御さんたちや学校と交渉して働いているわけではない。 なのに、自分であちこちから伝え聞いた断片的な情報で自分なりの意見(独断と偏見)を持っちゃっているようなんですね〜。

裏事情とか教えてもらって参考にはなるけれど、現実問題としては棚上げの状態です。 それで、やっぱり、これで良いのか悪いのか、、、って途方に暮れています。

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9月17日に4回目の言語聴覚法に行って来たのですが、、、 このままでいいのか、疑問です。

やったことと言えば、相変わらずボードゲームなのですが、今回は、紙の箱でできた部屋に家具を置いていくというもの。 カードを引いて描いてある絵(家具)を「これは机。 窓の下に置きましょう」と言って、家具の名前や位置の言い方を覚えていこうという魂胆なのですが、、、 いやぁ、そんなの日常のことなので、全部分かってますって。

やるせなかったのは、日本語でも言わせるのですが、「ベットは日本語でベッドと言うのね。 ベット、ベット」とか連呼して、それに何の意味があるの、、、 そのゲームを借りて「家でも何回も行うように」と言われたけれど、シンドイですよ。 全然息子の年齢にも合ってないゲームですし。

先生は「メイシーちゃん」のボードゲームも持っていて、息子は知ったキャラクターなのでそっちの方に興味があったのですが、「これは今度」と言って触らせてもらわなかったのが不服なようで、「なんであのゲームはしなかったの?」と後で私にも聞いてくるし。 

言語聴覚法に行く日は、保育園を丸一日休ませなくてはいけない。 1時間かけて行って、1時間の無意味な聴覚療法をして、また1時間かけて帰って、丸一日を無駄に潰すのに耐えられなくなってきました。

夫にも相談し、最初に言語試験を行ってくださった病院勤務の言語聴覚士に連絡。 事情を説明し、今年いっぱいはC先生についていくけれど、来年の1月になったら再び病院で言語試験を行い、他の言語聴覚士さんとの療法も試してみようとなりました。

最初に、言語聴覚士が合わなかったら替えることも出来ます、と言われていましたが、そのとき、「この先生は問題があるのかな」とか「替えてもらうケースも多いのかな」とか思ったのですが。 

夫は、言語聴覚療法にはまだ一度しか行ったことがないので、次回は夫に行ってもらうことにしました。 とにかく、今年いっぱい。 って、もう3ヶ月切っているんですね!

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言語聴覚療法第3回目(8月31日)は、初めてパパが参加しました。 私は行かず、言語聴覚士、息子、夫の3人だったので、以下は夫から聞いた話。いつものようにゲームを始めます。 最初のゲームはしたものの、また別にゲームをしようとすると、「ゲームばっかりでつまんなーい!」と拒否。 そこで言語聴覚師夫と二人でゲームを始めると、ちょっと興味を示し一緒にやり始めたそう。 計3回のゲームのうち、ひとつは嫌がり途中放棄、ひとつはとても上手に楽しんでゲームをしていたとのこと。

言語聴覚士さん曰く、「前回のゲームのとき、息子さんは負けたのがおもしろくなく、投げ出しました。 負けることも学ばなくちゃね。 私がゲームを通じて教えたいのは、まず一緒にゲームをすること。 次に、負けること。 それから、ズルすこと。

その話を聞き、目が開く思い。 「ズルすることを学ぶ」 それは、まさに息子が必要としていることです。

3歳くらいになると、他の子供達は「狡賢さ」が出てきたのに、うちの息子はいつまでたっても、純粋で人を疑わず、人を騙さず、意地悪されているのに分からず。 それが、やはり他の子と違うと思ったし、この先このままじゃ騙されちゃうよ!と心配でたまらなかったのです。

大人としては、無垢で無邪気な息子のことを「いい子ね」と好ましく思うけど、本人にとってはマイナス要素でしかありません。

そして、やはり難聴の子は、言葉を全部理解できていないので、周りの大人達やもっと大きい子たちが無意識にしている(或いは意識してしている)悪いことを理解し、自然と身につけることができないんだ、と確認する思いでした。 大人は、自分たちは狡いことしているのに、子供には良いことしか教えませんもんね。 また、悪いことをそそのかされても、それが悪いことだと理解できず、言いなりになり、良いように使われる可能性もあるし。 (ああ、心配事が絶えない。)

今までゲーム療法を疑問に思っていましたが、きちんと意味があったんですね。 流石ベテランの先生です。 難聴児の特性をよく知っていらっしゃる、と信頼できるようになりました。

夫は先生と他にも、興味深く踏み込んだ話もしていて、備忘録とし、おいおいブログに書いていきたいと思います。

そうそう、ようやく数日前に修理されたイヤーモルドが戻って来ました。 今回初めて補聴器を着け言語聴覚療法に臨みました。 (息子の態度に代わり映えはないようですが。)
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言語聴覚療法第2回目は、8月12日(水)。 息子に、今日は言語聴覚士のK先生に会いに行くよ、と話すと、「うん、またゲームするかな」と楽しそう。 彼女に会いに行くことに抵抗はないようです。 イヤだー、とグズられたらどうしようと心配していたので、これは良し。

実際、お会いすると素直に仲良く話し始める。 会ってまだ2回目なのに。 こういうとき、母親の私は、息子の性格がすごく不思議。 私はけっこう人見知りがあり、ドキドキしてしまうので。 息子は誰とでも、素直に仲良くなるタイプ。 しかし、好き嫌いが激しく、何かが彼にとって受け入れられない相手だと、徹底して無視、嫌がる面があるので、K先生とはOKなんだなー。

最初は、袋の中に入っている、小さな丸いメンコみたいなカードを順番に一人一枚取り出し、描いてある絵が何かを言う。 自分が取ったカードは手元に置いておくけれど、泥棒の絵が出たら、泥棒をひいた人がみんなのカードも貰う、というゲーム。 しかし、息子は泥棒の絵の意味が分からなく、このゲームに飽きてグズり始めた。

ちょうどそのとき、サポートチームの(補聴器をしている)M先生が部屋に入って来ました。 この週は、ぼちぼち夏休み休暇から戻って来た人たちが働き始めていて、M先生も日焼けしている。 私が見上げるほど背が高く、豊かなブロンドの髪で、存在感がある人、と2回目に会って思ったのでした。

彼女は、息子の保育園と連絡を取りたいのだが、どこの保育園かよく分からなかったので確認したく、今日私たちが言語聴覚士のK先生と会うと知り、わざわざ部屋を訪れてくれたのでした。 

M先生の名刺を貰っていたので、念のため、その日の夜に息子の保育園と電話番号をメールすると、翌日に返信があり、昨日の時点で既に保育園と連絡を取り、金曜の朝に息子のクラスの先生方と会う約束をした、とのこと。 やはり、すごいテキパキした人。 また保育園の先生の対応も素早い。 本当に感謝です。

で、言語聴覚療法の方ですが、メンコのカードの単語は、息子はほとんど全部、冠詞もつけて言え、日本語でも言えるものばかりでした。 しかし、中に「囚人」の絵があり、この単語は初めて。 日本語で何というのか迷いました。 「牢屋に入っている人、、、 囚人?」

次に別のゲームをして、この「動物が何を食べるか」というゲームはお借りすることにしたのですが、家では全然遊んでいない、、、 ゲームを使った言語療法が息子に合っているいるのか、やはり疑問なのですが。

次回は、夫の休日に会ってもらうよう約束を取りました。 夫ならば現地語でスムーズな会話ができるし、私とは違う見方や感じ方があると思うので。

突然息子がK先生の手首に齧り付いたので、何かと思ったら、彼女の腕時計に興味を持ったんですね。 楕円形をした、中が半分見える、凝った装飾の腕時計。 K先生は「コピーなのよ。 セカンドハンドのお店で安く買ったの。」 それは、ネジ撒きではなく、振ること(振動)により動くタイプの、昔スイスで製造されていた時計、のコピーでメイド•イン•チャイナ。 今はもうスイスで製造されておず、もしこの腕時計をスイスに持って行ったら税関で没収され、時計は圧縮機にかけられ、粉々に壊される、、、 と教えてくださいました。

で、この日、一番私の印象に残ったのは、この時計でして、帰宅した夫にも、「先生の腕時計が、、、」と熱心に語り、 療法の内容はどうでもいいというか(笑)。

それと、帰りに息子は公園の巨大トランポリンで遊んでいたのですが、一度遊び始めるとやめることを知らず、炎天下で顔が真っ赤になっているのに飛び続け、止めさせるのに苦労しました。 その後、「ノド乾いたー」とうるさい。 手持ちの水はもうなくなっていたので、普段は与えないジュースを買うハメに。

すると、一気飲みした息子が「ボク、ノドかわいていて、これ飲んでうれしかったの。 どうもありがとうございました!」とはっきり言ったので、ビックリ。 普段、自分の気持ちを説明すること、きちんとお礼を言うことがなかなかできない息子。 

よほど嬉しかったのでしょうか。 言語療法よりジュース効果の方が大きい?
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7月28日に、初めて担当の言語聴覚士Kさんとお会いし第1回目のレッスン(?)を行いました。 場所は病院ではなく支援組織の建物。 10時30分の約束でしたが10時に着き、ベルを鳴らすと、ご本人が出て来てドアを開けてくださいました。

というのも、今は夏休みなので、彼女以外誰もいなかったんですね。

言語テストを担当してくれた病院の言語聴覚士さんがおっしゃっていたように「ベタランだけど定年にはまだ間のある」中高年の女性。 以前は聾学校に勤めていらしたそう。 ここで言語聴覚士と働いているのは50%(パートタイム)のみと聞いていたのですが、後の半分は大学の方に行っているそうです。 (講義を受けているのか、講義をしているのかは分かりませんが。)

約束の時間より早いけど始めましょうと、今回は10時から12時まで レッスンしてくださいました。 通常は1時間ほどだそうです。 それに今回はレッスンというか、私と話していた方が多かったです。 初対面なので、どうしても情報交換となってしまいます。

息子の言語テストの結果を見て、典型的な難聴児の例だとおっしゃっていました。 息子と話していても、冠詞を抜かしたり、m, n の音の区別、それから鼻に抜ける g の音など、聞こえていないから発音できていないわね、と。 

余談ですが、鼻に抜ける g の音は、日本でも昔の江戸の人は「が」と言うとき「んがぁ」という感じで鼻に抜ける発音をしていたと聞いたことがあり、私も現地語ではそのことを意識して発音しています。 意識してそうしないと、私にしても「聞き慣れない、聞こえない」音なので、聞き逃し発音できません。 冠詞も日本語にはないので、いつも落としてしまいます。 この点、現地語に不自由な私と難聴の息子は同じだなぁと、いつも思うのです。

今回通された部屋の棚には「ボードゲーム(盤上ゲーム)」がズラリと並び、圧倒されました。 どれも独語のゲームばかり。 K先生曰く、小さな子供達の言語発達のためにボードゲームを利用しているそう。 この国ではあまりボードゲームはしないけれど(確かに、コンピューターゲームの方が発達していますね)ドイツでは盛んでいろいろなゲームがあるから、全てドイツから取り寄せているとのことでした。
息子のために一つ新しいゲームの箱を開けてくれたのですが、説明はもちろん独語。 ゲームの仕方がよく分からないようで適当に始めましたがルールが分かってないのでゲームが円滑に進みません。 ゲームは借りて家で遊んで喋る練習してくださいとのことで、私が「説明書もいただきますよ。
 パパは独語できるので」と言ったら、「私も読めます。 早く読めないだけ」と言われたのが、ちょっとアカデミックな人にありがちな態度だなーと思いました。 (自分ができないと思われるのが許せない。)

それと、息子はボキャブラリーには大して問題がないのですが、「これはヘルメット、これは帽子(キャップ)。 この違いをきちんと教えないと」と言って強調するのですが、その違いは息子は最初から分かっています。 それより、「今日、明日、今」といった時制が分かっていないようで、どうすればいいかと聞いたら、「とにかく一緒に話すように」と、それだけ(笑)。 具体的なこと知りたいのに。

ちょっと経験豊富な方にありがちな、自分のやり方が正しくと思い込み自分のやり方を通す、それゆえ臨機応変にできないタイプかと危惧もしています。

でも、まだ今回は初めてだし、都合がつけば夫にも参加してもらいたいし、夫も病院の言語聴覚士さんから「合わないようなら替えることもできますよ」と言われたとき、ひとまずクリスマスまで様子見てそれから考えたいと思いますと言っていたし。

今後は3週間毎に会うようにし、次回は8月12日。 あ、もう来週だ。 

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