もう息子の日本語も頭打ちかなぁ、これ以上伸びないんじゃないかと思っていたけれど、夏に日本に行ったとき親族達から、去年よりもっといろいろ話しているよと言われたので、まだ「聴いて話す日本語」は吸収しているようです。

面白いのは、インプットしてアウトプットする様子がよく分かること。

夏に日本で、帰る直前に息子が叔母に電話で話していたとき「残念ながら・・・」と言っていたのを聞いて驚きました。 いつそんな言葉、言い回しを覚えたのだ? 

聴いて覚えてストックしておいて、このシチュエーションでこの言葉を使うのだなと思うとき出てくるようなのです。 しかし、ちょっとおかしいことになることも。

息子はクセなのか時折り唇を突き出すのですが、その上唇が平たくなって鼻の下にペタッとつくのです。 普通というか私は、唇を突き出してもひょっとこのように前に長く伸びるだけで鼻の下につかない。 先日息子に「それって、どうやってできるのー? ママはできないよぉ。」と言って上唇が鼻の下につくかどうか何度も試してみたけど、出来ない。 そしたら息子が突然、慈愛に満ちた厳かな声で「できないなら、できなくてもいいんだよ」と言うので、言葉を失いました。

このセリフも、息子はどこかで聴いて(多分日本語のアニメとか)インプットしていたのでしょう。 そして今この場で使うべきだとアウトプットしたのでしょうが・・・

子供が母親に、しかも一生懸命ひょっとこ口をしている親にかける場合じゃないでしょう。 こういうことも、多いです。

あと私に向かって「なんだぁ、このババぁ」と言ったことがあり絶句。 「どこでそんな言葉覚えたの?」と聞くと、「ナウシカで。」 確かに『風の谷のナウシカ』で敵兵が盲目の老婆に対して言っていました。 

普段は私と話して日本語を覚えるので「~なのよ」という言葉遣いになっているのですが、この前は「わぁ、すごいねぇ、上手だねぇ」と褒めたときに、いきなり「だろっ?」と返され、これまたどこで覚えたんだろと思いましたが、日本でかなぁ。 同い年位の男の子たちと遊ぶ機会もあったし。 

息子の場合、このように聴いて話すことは無意識のうちに身についていってるようだけど、日本語の「読み書き」はさっぱりできません。

現地語の読み書きができないことに気づき、学校の授業に差支えがあるので日本語はスッパリやめさせ(本人も嫌がっていたし)、現地語に集中させています。

最近現地語での読み書きは、まだまだ問題はあるけれど、さほど苦痛ではないようで自ら読んだり書いたりするようにもなったけれど。 ひらがな、カタカナ、漢字、しかも見た目も書き方も複雑で膨大な文字がある日本語は息子には負担が大きそう。(見た目も簡素で26文字しかないアルファベットの組み合わせの方が分かりやすいようです。) 

日本で発達障害を持つ児童が漢字や板書で苦労する話を聞いたりすると、息子はこっちの学校でのんびり学ぶことができ幸運だったのかな、とも思います。

しかし、関心がある、自分がしたいと思うときは、ひらがな表を見て字を書いているし、日本の3年の理科の教科書はよく開いて、また私と一緒に実験をできるので、こっちで習わないことができラッキーです。 
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