発達障害児の特別支援級(といっても独自の学校といった場所)での3週間(といっても週3日、1~3時間)の体験入学を終えました。

学校は静かな住宅街の一軒家、先生が6人、生徒が3人。

初日は1時間だけで親である私も一緒に参加。 担当の先生が息子が記入した質問用紙を一緒に読み、それから学校内を案内してもらい、他の先生方に挨拶し、クラスメートたちともちょっと挨拶。

生徒は現在5年生(11~12歳)の男子が3人と、息子と同じ2年生(8~9歳)の女子が1人。 どんな子たちか私はドキドキだったけれど、みんな物静かでとても普通な子たちでした(という印象)。 きちんと受け答えてくれる。 息子が「チェス好きだからチェスしたい」みたいなこと言ったら、男の子たちは「僕も好きだよ」と答え、女の子は「私もしてみたけど、どーしてもおもしろいとは思えないわ」と答え、いたってフツーだなぁ。(ここら辺の感覚、男の子と女の子だなぁ。 私もチェスは分からん。)

先生が息子は日本語を話すと皆に言い、何かか日本語で喋ってみて~と言うのだが、こう言われると何言ったらいいのか分からなくて困る・・・ 息子が「こんにちは」と言ったけど小さな声で不明瞭だったから先生が、えっなに何と言ったら、女の子が「こんにちは」とはっきりした声で言い、既に日本語のこんにちはを知っていた。 

この女の子、とても大人っぽくてビックリ。 ピアスをしていて服もオシャレで背が高い。 息子と同じ学年だけど、S校の息子のクラスメートたちは、もっと子供っぽい。 別の日、私が学校に息子を迎えに行ったら、ちょうど私の後ろから女の子と先生が散歩から戻って来たところで、私に「○○(息子の名前)のママ?」と声かけてくれたり、また別の日は私が待っているときに戻って来て、挨拶したらニコッと笑って挨拶を返してくれたり、S校の生徒よりしっかりコンタクトできる印象を受けたのでした。 (S校の場合、聴覚以外の障害を持つ子も多いから。)

男の子3人は、なんだかみんな同じ顔をしている(目が大きく彫が深く整った顔立ち)。 髪形や髪の色も似たりよったりで、見分けがつかない・・・ そしたら夫も同じ意見だった。 私の場合もともと現地人(日本人にとっての外国人)の顔は皆同じに見えるけど、夫まで! 実は女の子も、髪は長いけど、同じような顔立ち。

でも、男の子たちの方は、年の割には幼い印象。 3週間の体験入学で息子は他のクラスメートたちとはほとんど交流がなかった。 (多分トラブルを避けるため慎重に様子を見ていたんだと思う。 一人の男の子は編入してきたとき学校に慣れるのに時間がかかり、他の生徒にも悪影響となり、かなり手を焼いたそうだから。) けど、一度一緒に休み時間を過ごした時は楽しかったみたい。 息子の好きな卓球をしたり、一人の男の子は宇宙やロケットに興味がありアメリカのNASAにも行ったことがあり、息子が日本のJAXAの話をしたら日本に行きたーいって言ってたそうだ。 

息子の場合、気軽に誰とも仲良くなる性格だし、お喋りなんだけど、それが他の子の気に障るんじゃないかと心配でもあります。 今のところ、他の子たちはすんなり息子のことを受け入れているように見えるけど。

体験入学を終えた週末、夫と息子が近所を散歩していたら向こうから歩いてくる男の子がやけに息子のこと見てるなぁと思ったら、息子の名前を呼んで話しかけてきたそう。 なんと新しい学校のクラスメートだったのです。(人の顔と名前が覚えられない、しかも皆同じ顔だし、または関心のない息子は誰だか分かってなかったと思うが。) わざわざ声かけてくれるなんて! えらいなぁ。 夫曰く、喋り方や動きがギクシャクしてロボットっぽかったけど、あのくらい年齢(12歳)だったら3学年も下の子の相手なんてしないだろうに、しかし一緒にいた父親(だと思うが)は、その子よりもっと変だった・・・ って。 こっちに対して無表情、無反応。 それてって、父親も・・・

さて、体験入学での授業もとてもスムーズにいったようです。 がっちり勉強するのではなく、先生と一対一で国語や算数などボードゲームで遊びながらというもので、かなり休み休みで進められるようです。 それが息子にとっては無理なく、合った学習方法なんですね。

メインに息子の世話をしてくれた先生は今までの話し合いのときにも参加し説明してくれていた先生で、息子はこの先生のことがとても気に入ったようで大好きだとも言っていました。 他にも、国語を教えてくれる先生、英語や算数を教えてくれる先生もいて、息子は新しい先生と会う前は不安そうで、できるなら避けたいという態度だったりするのですが、実際一緒に授業するとすぐに打ち解け和気あいあいだったそう。 そのような体験入学での息子の様子はメインの先生が後日親に電話で報告してくれました。

この学校に通っていて、私が感じた息子の変化は、息子がとても落ち着いているということ。 そして、今までの学校がどんなに息子にとってストレスだったのか思い知ったのでした。

ただ息子は友達は好きなので、S校の友達と離し、普通の友人関係が築きにくい生徒が4人しかいない学校に転校させることを夫はとても気にしていて、私もそれは可哀想だと思うけど、夫の兄夫婦(子供-うちの息子にとっては従兄-がアスペルガーで奥さんは保育園の先生もしている)が自分たち自身の体験も踏まえ言うには、特別支援級に転校させてのは息子にとって良い選択だったと。

学校で大切なのはきちんと勉強すること(日本みたいに塾とかなく、学校は勉強するところ)であり、息子の場合は社交性があるので、小学校時代からの幼友達は得られなくても、高校に行って友達を作れるだろう、と。

従兄の場合、イジメにあったり環境が合わなかったりできちんと学校で勉強することができなかったため、進学も成績が足りず希望するとこに行けず、大学も挑戦したけど2回とも落ちて、今は仕事も簡単なアルバイト。 将来のことを見据えると、小中学校の基礎の勉強をまともにすることは、とても大切。

今週は息子、S校に戻って最後の1週間を過ごします。 S校の先生は心配していたけど、私も3週間違う学校に行ってまたS校に1週間だけ戻すのは息子にとって辛いことなんじゃないかと胸が痛むけど、息子はあまり気に留めてないようです・・・ 大丈夫かな?
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