バイリンガルで聴覚障害と発達障害

5歳で感音性難聴が分かったバイリンガルハーフの息子、難聴学校に入学。 その後、発達障害(自閉症)の診断も出ました。 親としての備忘録、息子の成長の記録、欧州で暮らしているので日本とは言語も環境も異なりますが情報共有としてブログを始めました。

2019年05月

息子に音読させるようにしています。 本を読むのが好きじゃないというか、読んでもらうのは好きだけど、自分で読むのが難しいようです。 でも、難聴でもあるので、きちんと文字を見て、正しい発音と正しい綴りを学ばせないと思って。 

読んでいるのは日本語ではなく、現地語(ヨーロッパ言語、英語とほぼ同じ規則)なんですが、スペースとかカンマ(,)ピリオド(.)引用符(“)などを無視し、ひたすら一気読み。 

いっつも、私が途中で「ピリオド、で一呼吸して」「カンマ」と口出しするのですが、そうすると息子は「途中で言わないで!」とイライラして怒る。

一生懸命読んでる途中で言われたら嫌な気分になるのは分かるけど、きちんと注意して正さないと覚えないと思う私。

で、昨日の音読のとき、息子が「だって僕はピリオドとか会話のマークとか見えないの! 文字を読んでいるんだから!」と言うではありませんか。

そうなんだーと目から鱗で、腑に落ちた私。

文字を追うのに精いっぱいで、カンマ(,)ピリオド(.)引用符(“)が目に入らないのか。

うんうん、それにヨーロッパ語の句読点って、日本の(。)とか(、)より小さくて余計分かりにくいし。 こっちの児童書の文字も小さめだし。

日本の『国語』の教科書は、やはり字も大き目でとても読みやすい。 現地語に集中させるため日本語を読ませることをやめてしまったけれど、日本語を読ませるようにしたら相互作用で現地語が読みやすくなるだろうか?

日本語はひらがなを一文字一文字読むので、発音も一語一句きちんと読む習慣がつくかな、と思って。 その前に、面倒くさがって読まないんだけど・・・

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来週から息子は「発達障害児の支援学校」に通い始めるのですが、本人は喜んで行く気満々です。 S校が好きだから他の学校に行きたくないと言っていた時期もあったのですが(だって、結局この丸1年、転校のことでもめ、どうなるのか分からない状態だったので、こっちも息子への対処に本当に悩んだ)、最近の息子はまた行き渋りが始り、それは算数が分からないのが原因(3桁になり難しさが増した)。

分からないとイライラし、周り(教室や他の生徒)がうるさいと気になり、勉強に手がつかない、学校自体が嫌になる・・・というパターンらしい。 そこですかさず、「もう一つの学校は人数も少ないし落ち着いて勉強できるみたいだよ」とアピール。 息子も新しい学校(B校)に興味を示してくれるようになりました。

先週はアシスタントの先生と一緒に、ちょっとB校をのぞきに行ったそうです。 学校の環境(大きな民家を改造してある)をチェックし、生徒たちはいなかったものの息子宛のメッセージがあったそうで、「いい感じの学校だったよ、楽しみだな~、早く行きたいな~」としごく満足しているよう。 しかし、それを今まで散々世話になっているS校の担任の先生たちの前で言うのって・・・

私はB校に期待しているけれど、夫はまだ半信半疑。 息子はS校では問題児で扱いきれない存在だけど、B校にとっては問題とはいえない、アシスタントがつけば十分普通校でやっていける子。つまりB校は息子よりもっと重い症状の子たちが通っている。 夫は、息子がB校に通うことでかえって悪い影響を受け症状が重くなったり、先生方が他の生徒たちにかまうのに精一杯で問題のない息子はほったらかしにされる可能性を危惧している。 本当にそれは、通ってみなければ分からないけれど・・・ このままS校にいても息子は邪険にされるだけだし、第一今は息子自身がS校での勉強に困難をかかえている。 

算数に関していえば、家で静かにやらせれば理解できている。 それに息子は勉強ができないわけではない。 夫曰く(保護者会で他の保護者の話から憶測するに)息子はクラスの真ん中あたりではないか、と。 出来る子は普通並みにできるけど、出来ない子は2年生のレベルではない(って、息子のクラスの半数は聴覚の他にも複合的な障害を持っているからじゃない?)

ただ他のクラスメートは勉強できなくてもクラスに順応しているから先生にとってトラブルにはならない。 (要は、そこなんですよね。)

S校から来年の(全学年の)クラス名簿が来ていて、そこに息子の名前がなかったとき、やはり切なくはなりました。 代わりに新しい女の子が転校してくるけど・・・(息子のクラス、毎年1人1人と減っていく・・・1人1人と新たに転入してくるのは移民系の女の子ばかり・・・ 女の子の数が圧倒的に多くなり、男の子は全員他の障害も持っているという・・・けっこうアンバランスなクラス。)

S校には、他にも発達障害を併せ持っている生徒は、けっこう沢山います。 (B校に転校させられるのは息子が初めてですが、それはうちがこの市に住んでいるからかと思います。 S校もB校も同じ市立校だけど、S校の生徒は大半が他の市から通っているから。) で、私が授業時間にS校を訪れることがあると、廊下で授業している生徒に出くわすんですね。 2学年上の子は、廊下でタブレットで遊びつつ、算数のテキストを取り出して解いてる・・・ 日本の中学に当たる子は、先生と一対一なんだけど、先生が説明している横で椅子を後ろに倒し顔は上を向いて上の空・・・ 息子の将来の姿!?と思ってしまう。 S校にいても、これが限度かと。

S校に通わせるため、わざわざ引っ越しまでして、夫は遠距離通勤で、それがこのような結果になるのは理不尽だと落ち込みそうになる気分を引き上げ、新しい学校に期待。

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