バイリンガルで聴覚障害と発達障害

5歳で感音性難聴が分かったバイリンガルハーフの息子、難聴学校に入学。 その後、発達障害(自閉症)の診断も出ました。 親としての備忘録、息子の成長の記録、欧州で暮らしているので日本とは言語も環境も異なりますが情報共有としてブログを始めました。

2017年06月

6月16日は終業式でした。
が、朝7時で土砂降りの雨。 これから学校に送りに行き、その後生徒と先生方は歩いて町にある公会堂みたいなところで終業式、9年生にとっては卒業式。(親や親族も参加可能。)11時半には終了し帰宅、夏休み。

しかし、この雨・・・ 息子はベッドで行きたくなーいとほざき、既に夏休みモード。 式だけだし、土砂降りの中あちこち歩かせるのは・・・第一私も外に出たくなーいと、学校に欠席届を送ってしまいました。

これで小学校の初年度、0年生終了。

2か月物夏休みの始まり。 最初の一週間は私と息子二人で、以前住んでいた町の友人たちを訪ねたり、夫の実家に行ったり、今週は夫の夏休みが始まったので、少し私の時間ができそうです。

そして、1週間後には私と息子と二人で日本へ帰省。 約1か月の滞在で、どうなることやら。 何せ3年ぶり、息子と二人では初めての日本。 今回、息子は地元の小学校(私の母校)、そして特別支援学校であるろう学校に体験入学できそうです。 海外からの体験入学がどんなものなのか、これも初めてのことなのでまったく分からず。 

そんなこんなで、バタバタしています。
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4月のことですが、保護者会がありました。(私は留守番で夫が出席。) 18:50 -- 20:00 のクラス別の懇談会の前に、18時から講演会が催されました。 話をするのは、教育者であり作家である生まれつき聴覚障がいの女性。

この方は、前学期にも学校を訪れ息子のクラスにも来ていたので、そのときネットでどんな方なのか調べてみたのです。 教員免許を取り、S校及び県内にあるろう学校(ここはS校と違い手話が第一言語)に勤務し、今は作家として聴覚障害者を主人公にした子供向けの本を数冊出版し、写真、芸術、語学、人々などいろいろなことに興味があり、夫と二人の息子と暮らしている、とプロフィールにありました。 それを読み、多才な方なんだな、子供の頃から良い家族や学校に恵まれ、聴覚障害をものともせず、のびのびと成長したから、いろいろなことに挑戦できるんだろうな、と勝手に思い込んでいました。

なので夫から聞いた、講演内容や実際の彼女の生い立ちにショックを受け、上記のように思ってしまった自分が、本当に何も分かっていないと自己嫌悪。

1970年生まれで、重度の聴覚障害。 ほとんど聞こえない状態にもかかわらず、普通の学校に行き、その学校では彼女に何の対処もしなかったようです。 そのため授業も分からず成績はいつも最低ライン。 補聴器をするのも嫌で、こんなもの要らないと棄ててしまったこともあるそう。 手話を初めて習ったのは20歳になってから。 (彼女は著書の中でも、聴覚障害者の言語として手話の重要性を訴えています。)

そんな風に過ごした子供時代ですが、あるとき、自分は教師になりたいと思い猛勉強をし大学に入り、教育実習として訪れたのがS校。(なのでS校の校長とももちろん顔見知りで、今回講演してくれないかと声がかかったそう。) S校に初めて一歩踏み入れ目にしたのは、机がUの字に丸く並べられお互いの顔が見えるように座った生徒たち。

その光景を見て「ああ、この学校は本当に(聞こえにくい)子供たちのことを考えているんだ」とものすごいショック(感動)を受け、その場に泣き崩れてしまったそうです。 (講演中も、そのことを話したとき当時のその情景を思いだし、感情が溢れて泣いてしまったそう。)

聴こえない(聴こえにくい)ためコミュニケーションが上手く取れず、疎外を感じ、自己否定に陥りやすい聴覚障がい者たち。 でも、ちょっと考え方や見方(perspective)を替えて、自分たちが持つ能力や適性を強化し、夢を追いかけていこうと語る彼女。

こう書くと、とても強い女性のようですが、校長から講演の打診があったとき「私なんかが喋っても・・・何を話せば・・・」と躊躇したそうです。 「ただ単に君のこと、今までの君の道」と校長から諭され、決心したそう。

今彼女の言葉を書いていて思うのは、現地語が不自由なため、この国の社会で疎外感を感じている自分と聴覚障がい者の立場は当てはまるということ。 私もそのような自己否定ばかりしているのではなく、考え方や見方(perspective)を替えていくべきかもしれません。

彼女が本を書こうと思ったのは、聴覚障がいの子供が主人公の本がなかったこと。 彼女の本は小さな個人出版社から出ており、一般に目にすることはあまりないようですが(私自身読んだことありません)、聴覚障がい者による聴こえない子供たちにのための本は本当に必要な物語だと思います。 (7歳の息子は、まだ本の内容はよく理解していなかったようだし、自分の聴覚についても客観的な自覚はないのですが、親として今後どれだけサポートしていけるか。 聴こえる親にとっては、聴こえなかった子供であった方々の体験談は貴重です。)
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